AWSコスト最適化ガイドブック のバックアップ(No.6)


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キーワード内容備考
AWS Well-ArchitectedAWS Well-Architected は、クラウドアーキテクトがさまざまなアプリケーションやワークロード向けに高い安全性、性能、障害耐性、効率性を備えたインフラストラクチャを構築する際に役立ちます。AWS Well-Architected では、6 つの柱 (優れた運用効率、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コストの最適化、持続可能性) に基づいて、お客様とパートナーがアーキテクチャを評価し、スケーラブルな設計を実装するための一貫したアプローチを提供しています。
Cloud Financial Management (CFM)(1)クラウド利用費用の可視化、(2)-1迅速にクラウド利用費用削減を実現するためのクイックウィン最適化、(2)-2中長期的な視点でクラウド最適化に取り組むアーキテクチャ最適化、(3)クラウド利用費用の予測と次年度の予算策定のための予測に基づいた計画、(4)持続的なクラウド最適化を推進していくための Financial Operations (FinOps) の実践の 4 つの柱を持ちます。
アマゾン フライホイール効果Amazon の場合は、利益を企業の発展のために再投資することにより、さらに売り上げを伸ばしていきます。このサイクルは一度回り始めると、フライホイールのように成長が持続します。このようなビジネスモデルを、アマゾン フライホイール効果と呼びます。
クイックウイン最適化①インスタンス選定
②購入オプション選定
③不要リソース停止
④スケジュール調整
⑤ストレージ選定
⑥ライセンス最適化

ポイント

ページ内容補足
20技術的な課題の多くは共通の問題を抱えやすいため、AWS ではその声を集約しサービスを改善することで、共通のソリューションが提供できるようになってきています。一方で、ビジネス課題は企業や部門それぞれ固有の事情を考慮して解決していくことになるため、画一化されたソリューションではなく、利用者自らが解決策を見い出さざるを得ないのです。
23障害の多くはハードウェア障害であり、それらは回避不能です。そのため、AWS ではいかに障害を発生させないか、といった障害を回避する設計ではなく、障害が発生してもサービスを継続できるように設計することを重要視しています。
31クラウド環境へ移行したことによるもっとも大きな効果は、IT インフラストラクチャに付随するコストが削減されたことよりも、IT インフラストラクチャがビジネスを加速させるプラットフォームへ変革できる点にあります。
39AWS を含むクラウドへの移行後の支出を調査した結果、平均 32% の過剰支出がなされているという結果があります。
40クラウド利用費用を最適化するための最初のステップとして、利用しているリソースがどの組織/チーム/開発プロジェクト/サービスに帰属しているのかを明確にし、利用費用・利用量を監視・管理することが必要です。
42中断が発生しても大きな問題が起きないワークロードに対しては、最も単価の安いスポットインスタンスを適用するのも有効な手段です。
44データ転送費用は、インターネットからのインバウンド通信が無料、アウトバウンド通信なら有料です。さらに、同一の AZ 内の通信は無料、AZ 間の通信は双方向で有料、リージョン間の通信はインバウンドは無料、アウトバウンドは有料となります。
48可視化のポイントは、何をどこまで可視化するのか、という点にあります。可視化のための手間や得られた情報の保存にかかる費用など、すべてを可視化することが逆に最適化の足かせになってしまうことも考えられます。
52マルチアカウント対応の AWS サービスが増加し、マルチアカウント環境をシンプルに管理するための方法も充実してきたことから、今日では、単一の管理主体が複数の AWS アカウントを持ち展開する構成、つまりマルチアカウント構成が主流になっています。
56Savings Plans/リザーブドインスタンスはアカウントごとに購入しますが、AWS Organizationsを使うことで、個々のアカウントが持っている Savings Plans/リザーブドインスタンスを AWS Organizations 配下のメンバーアカウントで共有できます。
63AWS Instance Scheduler は、Amazon EC2 インスタンスや Amazon RDS インスタンスの開始スケジュールと停止スケジュールを設定することで、クラウド利用費用を管理するサービスです。
72設定したタグは、このままでは AWS の請求レポートや AWS Cost Explorer には表示されません。設定したタグを表示するには、適用されたタグを AWS Billing and Cost Management コンソールで有効化する必要があります。
76AWS Organizations では、組織を作成する際に「すべての機能を有効にした組織を作成」するか、「一括請求のみを有効にした組織を作成」するかを選択することができます。タグポリシーを利用するためには、「すべての機能が有効化されている組織」である必要があります。
78タグポリシーには、3 種類のルールを適用できます。選択できるルールの内容は、以下になります。
①タグキー大文字化コンプライアンス
②タグ値コンプライアンス
③強制するリソースタイプ
105AWS CUR でできて AWS Cost Explorer では取得できない情報の一つに、Amazon EC2 などの各インスタンスに適用されている Savings Plans/リザーブドインスタンスの ID (ReservationARN あるいは SavingsPlanARN) があります。
105AWS Cost Explorer はフィルターなどの設定により、管理者や運用者が直接見たり、簡単な集計をするために CSV で出力するなどいった用途を想定しています。一方、AWS CUR は、保存された使用状況のデータを Amazon Redshift などのデータウェアハウスに取り込んで分析したり、Amazon QuickSight などの BI ツールでダッシュボードによる可視化を行うことが可能になります。
134クイックウィン最適化は、「クラウドネイティブアーキテクチャの採用によるクラウド最適化」と比較すると「クイック」に実施可能であり、かつその効果も「クイック」に得られるアプローチのことです。そのため、1 年に 1 回ではなく、1 か月に 1 回、あるいは毎週、できればシステムに変更があった場合はすぐに、というように実施サイクルを短くすることが理想です。そのためには、日頃の AWS サービスの利用状況、およびそのクラウド利用費用を把握し、どこに最適化の余地があるのかを常に把握しておくことが肝要です。
135正常時でも、リソースをどの程度利用しているのか、夜間や週末、あるいは季節によって稼働が変化しているのか、どのような特性を持っているのか……といったことを把握できれば、クラウド利用量の最適化の余地がどこにどれだけあるのかを判断する材料になります。
135クイックウィン最適化の余地がどのくらいあるのかを AWS で分析した結果、月額利用料に対して、平均 20%、中央値 17% という最適化の余地がありました。
136AWS が実施した CPU 使用率に関する調査によれば、ピーク時であっても物理サーバーで約 24%、仮想サーバーで約 21% でした。
147インテルから AMD への変更や、インテル/AMD から Graviton プロセッサ搭載インスタンスへの変更の際に、アプリケーションのリビルドやコード書き換えが必要になる可能性があることです。
151vCPU を増加させる必要はなかったとしても、大きなメモリが必要な場合は vCPU も大きくなってしまい、それに伴い Amazon RDS インスタンスの利用費用も増加してしまいます。このような状況を回避するため、Amazon RDS ではメモリ最適化インスタンスに対して、メモリのみを大きくする追加機能が提供されています。
172もし期間中に不要となった場合でも、リザーブドインスタンスマーケットプレイスでリザーブドインスタンスを販売することができます。
177割引率は同等ですが、インスタンスの属性変更など柔軟性を持った Savings Plans が推奨となります。Savings Plans はキャパシティ予約ができませんが、オンデマンドでキャパシティ予約を可能とするオンデマンドキャパシティ予約を利用すれば、リザーブドインスタンスのキャパシティ予約と同等の機能を享受できます。
180スポットインスタンスとは、AWS クラウド内の使用されていない Amazon EC2 キャパシティを活用することで、Amazon EC2 インスタンスを割引料金で利用できる購入オプションです。オンデマンド料金に比べ、最大 90% の割引料金で利用できます。
181スポットインスタンス料金は急激に変化することはなく、突然のスパイクや変動がないことが期待できます。Amazon EC2 マネジメントコンソールと API の両方から、最大過去 3 か月間のスポットインスタンスの価格履歴データを表示できます。
183スポットインスタンス料金は急激に変化することはなく、突然のスパイクや変動がないことが期待できます。Amazon EC2 マネジメントコンソールと API の両方から、最大過去 3 か月間のスポットインスタンスの価格履歴データを表示できます。
189ステートレスアプリケーションは、サーバーに固有の情報を持たないことから、リクエスト数に応じたスケールアウトやスケールインと相性がよく、クラウド利用費用の最適化も図りやすくなります。また、ステートレスアプリケーションのクライアントに再送の仕組みを持たせることで、スポットインスタンスとの相性が抜群に向上します。

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